人気ブログランキング | 話題のタグを見る

耳に目がない

タイトルがヘンなことになっていますが。耳と言いましても、「布の耳」の話です。布というのは、いえ、こんなことはお裁縫する人は当然ご存じのことですが、縦糸と横糸を、簡単に言えば「交差」して成り立っています。横糸のUターンする場所が耳になるわけで、生地の縦方向に対して左右のふちがそれに当たります。糸が折り返しているので、この部分は「完成」していて、このままでもほつれません。この「ほつれない」ということがまたなんというか安心感があって嬉しい。カステラの耳も旨いが、布の耳が妙に好きなのです。耳フェチ。
そもそも、先染めのしましまやチェックが好きなのも、それが必ず「地の目」だから。糸の色を替えて織るわけですから、必ずそれが生地の縦横の「方眼線」になっとるわけです。よって、台に平らに置いて地の目を気にしなくとも、

耳に目がない_f0367170_17031718.jpg

これは膝の上で切ってますが(真似してはいけません。悪いお手本です)、チェックの線をガイドにしたら、気軽に裁ち物ができるんです。これは麻の生地で枕カバーを縫ったときの。この生地の耳が、

耳に目がない_f0367170_17033672.jpg

これです。耳ってきれいだーーー。と思ってしまう。もったいなくてしょうがないので、こういうまっすぐの物を作る時は、なるべくここをこのまま活かします。ものぐさと言えばそうなんだけども。この時は耳を枕の入れ口(折り込む部分)にして、そのままにしました。
枕カバー、もう一枚縫おうとして、用意した生地が、

耳に目がない_f0367170_17040098.jpg

なんと、生地自体は紺とブルーのストライプなのに、耳に赤。ここだけのために赤の糸使用。デニムなんかで「赤耳」ってのがありますが、あれはつまり、わき線が耳になっているということ。だから贅沢なのですよね。
今度の耳もかわいい・・・。当然これも、ここはこのまま活かして枕カバーにいたします。あ、こないだも枕カバーのこと書いたか。何かそれしか縫ってないみたいか。いや、ちょうど一斉に傷んじゃった時期なんですよ。

by tsunojirushi | 2016-08-22 17:16 | 縫い物 | Trackback